社長ブログ -雑多な日々-

自己防衛本能

[社長ブログ] 2011年11月02日


連日、ニュースでは原発の話題で持ちきりです。


「どこそこで放射線が検出された」とか、


「こんな測定器が売れている」とか。




宮城は福島の隣ですが、実は、


躍起になって測定している人はほとんどいません。




中央に住んでいる人は、自己防衛本能が強いんだな、と感じます。


3.11の震災の直後も、都内のガソリンが買いだめされたり


スーパーの食材が空になっている報道を見た時も、そう思いました。


こちらでは、「買いだめしている人がいる」という話題は、


全く出ませんでした。




ウチの向かいに住んでいる方も、


自分の家でもそれほど備蓄もあるとも思えないのに、


「早坂さんの家では水ある?ないとき言ってね」


と声をかけてくれました。


そういうのは、東北では普通です。


東北人って、あったかいな~、と人の暖かさを再認識しました。




ガンバロウ、東北!!というキャッチフレーズよりも、


頑張ろう、ニッポン!!というキャッチフレーズの方が


最近はよく目にします。




東北の津波沿岸部の現状は、何もまだ変わらないのに。


東日本全体に被害が及んでいるからかどうか、


阪神大震災の時よりも、関心や注目度が低いように感じますね。




いい、悪いは別にして、都会では誰も助けてくれる人がいないので、


自分の生活は自分で守っていかなきゃ、という意識が強いんだと思います。




それは、学歴を重視して、いい会社に入り安定したい、という思いや


会社に入れば、スキなくきちんと業務を遂行しよう、という意識も、


地方都市とは比較にならないくらい違うと思います。


だって、東京の人が仙台に来ると、なんかすぐ尊敬されちゃうし(笑)。


それは、都会から来たからではなく、仕事ができるから。


そしてその売り込みも上手だから、みな「はあ~」と感心するんですね。




震災のゴタゴタが収まるのを待っていたかのように、


今、全国から建築業者が押し寄せてきています。


災害地へ落ちたお金を目当てに。


国分町は大変なバブルです(笑)。


あるハウスメーカーでは数百人規模で全国から人を集め、


全く聞いたことがない業者が、TVで宣伝を流しています。


被災地が特需になるんだから、日本全体のためには


いいことかもしれませんが・・・。




経営に対する危機感・・・


これも、地方都市は非常に薄い。


じゃ、倒産しないか、というと、それは別。


やっぱり倒産します。


地元企業の倒産も、震災後半年経って増えてきました。




地元企業は、お互いの中で格付けしていたって、全く無意味。


中央の企業に負けない企業をつくり、地元雇用を作り、


東北全体が発展する道を考えなければいけません。


そうでないと、特需が終わったら、また過疎化が進んでいきます。


今、東北は魅力ある街づくりをする絶好の機会です。




大きな意味で、連帯していく必要がありますね。