社長ブログ -雑多な日々-
わたしの弟はね、重い脳梗塞で、
「太白ありのまま舎」というところにお世話になっています。
現在45歳。
わたしとはひとつ違いです。
半身不随で、自分では寝返りも打てません。
脳梗塞になったのは6年前。
それになる前にも、16歳の頃シンナー中毒で
「劇性肝炎」になり、命を落としかけています。
奇跡的に一命を取り留めるも、脳に障害が残り、
学校に通うことも社会にでることもできませんでした。
今はスタッフの皆さんの献身的な介護のおかげで
意思の疎通も多少できるようになってきました。
でもね、それだけにつらいんだよね。
何がつらいって、わたしと会うたび
「オヒイヒャン、ハヘル~」
(お兄ちゃん、帰る~)
と言うからです。
もうね、お父さんもお母さんも死んでしまったから
お前の帰る家はないんだよ。
ホントに申し訳ないけど、お兄ちゃんが
お前の面倒をみることはできないんだよ。
そう言いたくても、おそらく理解できないし、
逆に理解できたら発狂しかねません。
お父さん、お母さんが死んだなんて言えません。
弟を引き取ったら、わたしは今の家族を捨て、
仕事を捨てなければ介護はできないでしょう。
弟はわたしを慕っていました。
だからこそ、会うとそう言われるのがつらくて、
つい足が遠のいてしまいます。
わたしは若い頃から、家族に足を引っ張られました。
父の借金の肩代わりをしたり、親戚に罵られたり。
争いに巻き込まれたり。
前に進もうとしても、「自分だけ良くなっていいのだろうか」
という自己嫌悪に囚われました。
それは今も続いています。
切っても切れない縁。
それが家族でした。
母の葬儀も、父の葬儀も、そしてお墓もわたしが全て負担しました。
今まで通算すると、おそらく数百万円になるでしょう。
それでも、解放されない。
今もわたしにのしかかってくる。
助けたいのに、助けられない。
こんな苦しいことがあるでしょうか。
それでも、前に進まなければいけない。
それがわたしの人生。
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