社長ブログ -雑多な日々-

ふと思う

[社長ブログ] 2013年01月29日


わたしの弟はね、重い脳梗塞で、


「太白ありのまま舎」というところにお世話になっています。


現在45歳。


わたしとはひとつ違いです。


半身不随で、自分では寝返りも打てません。




脳梗塞になったのは6年前。


それになる前にも、16歳の頃シンナー中毒で


「劇性肝炎」になり、命を落としかけています。


奇跡的に一命を取り留めるも、脳に障害が残り、


学校に通うことも社会にでることもできませんでした。




今はスタッフの皆さんの献身的な介護のおかげで


意思の疎通も多少できるようになってきました。




でもね、それだけにつらいんだよね。


何がつらいって、わたしと会うたび


「オヒイヒャン、ハヘル~」


(お兄ちゃん、帰る~)


と言うからです。




もうね、お父さんもお母さんも死んでしまったから


お前の帰る家はないんだよ。


ホントに申し訳ないけど、お兄ちゃんが


お前の面倒をみることはできないんだよ。




そう言いたくても、おそらく理解できないし、


逆に理解できたら発狂しかねません。


お父さん、お母さんが死んだなんて言えません。


弟を引き取ったら、わたしは今の家族を捨て、


仕事を捨てなければ介護はできないでしょう。




弟はわたしを慕っていました。


だからこそ、会うとそう言われるのがつらくて、


つい足が遠のいてしまいます。




わたしは若い頃から、家族に足を引っ張られました。


父の借金の肩代わりをしたり、親戚に罵られたり。


争いに巻き込まれたり。


前に進もうとしても、「自分だけ良くなっていいのだろうか」


という自己嫌悪に囚われました。


それは今も続いています。


切っても切れない縁。


それが家族でした。




母の葬儀も、父の葬儀も、そしてお墓もわたしが全て負担しました。


今まで通算すると、おそらく数百万円になるでしょう。




それでも、解放されない。


今もわたしにのしかかってくる。


助けたいのに、助けられない。


こんな苦しいことがあるでしょうか。




それでも、前に進まなければいけない。


それがわたしの人生。